〈vol.7〉NAGOMI VINEYARDS【池 敬絃】さんインタビュー

第一線で活躍する先人たちは、どんなターニングポイントを迎えてきたのか。
どこのサイトにも掲載されていないであろう、ワイン造りを目指したきっかけとワイナリー設立までの経緯をご紹介します。
今回は、NAGOMI VINEYARDS -ナゴミヴィンヤーズ- の池 敬絃さんにお話をうかがいました。

 

 

NAGOMI VINEYARDSとは…?

東京出身の池 敬絃さんがワイン造りの道を志し2010年に東御市に移住。巨峰の栽培からスタートし、就農から3年後にワイン用ブドウ畑を開墾。

2018年にワイナリーが完成すると、年々新たな設備を増やし、野生酵母でゆっくり穏やかにワインを醸すために必要な温度管理のベースを完成させていきました。

池さんがつくり出すのは、野生酵母による複雑性がゆっくりと丁寧に引き出された個性豊かなスタイルのワイン。夜桜を見ながら湯呑み茶碗で飲んだヴァレンティーニのチェラスオーロが、池さんのワイン造りの原点になっています。

栽培は11年目を迎え、畑もさらに良い時期を迎えたNAGOMI VINEYARDSの今後のリリースに皆が期待を寄せています。

 

 

システムエンジニアから異業種のワイン造りに転身した理由は…

「ワインを作ってみたいから」「ワインが好きだから」と、とてもシンプル。

好きを仕事にすることは簡単なことではないですし、好きなことを必ず仕事にできるとは限らない現実もあります。

だからこそ、池さんが大切にしていることは“ワインを飲む人に対して誠実でありたい”という姿勢。誠実につくったワインなら、自信を持って勧められると、製造から販売まですべてを担う池さんの説得力のある言葉が印象的でした。

エンジニア時代に培った“あるものからベストをつくっていく”というプロセスはアッサンブラージュ(ブレンド)にも生かされ、新しいプレス機の導入でより小回りのきいた仕込みができると期待を膨らませます。

そんな池さんが酒販店に求めることは「自分がつくったワインの良さに気づいてそこを推してくれること」「感じたままの言葉で売ってほしい」ということ。

池さんのワインに限らずすべてのNAGANO WINEに対しそうありたいとあらためて思わせていただきました。