〈vol.8〉はすみふぁーむ&ワイナリー【内山貴之】さんインタビュー

第一線で活躍する先人たちは、どんなターニングポイントを迎えてきたのか。
どこのサイトにも掲載されていないであろう、ワイン造りを目指したきっかけとワイナリー設立までの経緯をご紹介します。
今回は、はすみふぁーむ&ワイナリー 醸造責任者/内山 貴之さんにお話をうかがいました。

 

 

はすみふぁーむ&ワイナリーとは…?

中学から大学時代をアメリカで過ごし、メジャーリーガーの通訳を務めるなど世界で活躍していた蓮見喜昭さんが様々な国の文化にふれる中でワインに惹かれ、帰国後栃木の<ココファームワイナリー>でワインづくりを学ぶ。

2005年、理想のブドウを栽培するため東御市に移住し、約1,000本のシャルドネとピノ・ノワールを植えます。

2010年に委託醸造でワインを初リリースし、ワイナリーを設立。
2013年に法人化してからは、ブドウの収量や生産本数を安定させるため買いブドウも増やし、ナイアガラが定番商品に。

2017年からは既存畑の根本的な収量を見直すなど、量より質へとシフト。
香港や台湾など海外にも輸出し、日本ワインの素晴らしさを海外にも伝える蓮見さんは、農を通じたまちづくりも大切にしています。

2022年6月に<のらリゾート>と合併し、古民家Cafe &Farm Stayのらのら女将の高野さんが代表に、蓮見さんが会長に就任しています。

 

 

2017年に入社し、醸造責任者に就任した内山貴之さんにお話を伺いました。

建築関係の仕事やバーテンダー、ホテル・ブライダルの仕事をしていた内山さんですが、はすみふぁーむの“信州の甲州”に衝撃を受け、入社を決意。

『蓮見さんは判断が早く、経営者の資質を持ちつつも遊び心のある人。

その遊びを受け止めるのが自分の役割』と話し、栽培/醸造/新人育成/帳簿の管理などはすみふぁーむのすべてをこなします。

ある時、お孫さんの生まれ年のワインを購入したいというお客様が来店します。

その方にとってそのヴィンテージにどれだけ思い入れがあるか、あらためて気付かされ、長期熟成も見据えたワイン造りを目指さなければならないという責任を感じたそうです。内山さんがはすみふぁーむとして目指すのは、その年のヴィンテージをストレートに表現したワインをつくること。また、今後は品種や造り(ロゼ/オレンジ/泡など)のバリエーションを増やし、多くの人たちの生活に寄り添っていけるようなワインをつくること。

はすみふぁーむ第2章は新しい挑戦に満ちています。