天竜川ワインバレー



長野県南部の中央アルプスと南アルプスに囲まれた伊那谷の天竜川流域に、ブドウ畑やワイナリーが点在し、伊那市、松川町、宮田村の3つの市町村にワイナリーがあります。


【軌跡】
1985年 〈本坊酒造信州マルス蒸留所〉が、村田村にウィスキーの蒸留所を設立
90年代はじめに、“村田村を山ブドウの里にすること”を目指し、ワイン用ブドウの栽培がスタート。2000年からワイン醸造を始動させる

1991年 伊那谷でブドウや桃、梨、リンゴなどを栽培し、加工組合として連携する複数の果樹栽培農家が 〈信州まし野株式会社〉を設立
地元産の果実を使ったジュースや果実酒の製造を中心にワインづくりも手がける

2003年 〈本坊酒造信州マルス蒸留所〉の「信州駒ヶ原ヤマソービニオン」が長野県原産地呼称管理制度の審査で認定される

2014年 〈伊那ワイン工房〉が伊那市でスタート
伊那谷の農家から持ち込まれるブドウやリンゴを使い、小ロットで委託醸造のオーダーメイドワインを積極的に手がける

2018年 〈VinVie(ヴァンヴィ)〉がワイナリーを設立
南信州の気候風土に合うブドウ品種を選び、飲む人すべてを幸せにするやさしいワイン・シードルづくりを目指したワイナリー。新しい産業、雇用をつくることによる地域活性を図るなど、地域に根ざしたワイン・シードルづくりがなされている

リンゴづくりが盛んなことから、伊那市に〈カモシカシードル醸造所〉、松川町に〈マルカメ醸造所〉など、シードル醸造所も誕生しています。2020年10月現在、ワイナリーは4つと数こそ少ないですが、天竜川渓谷の印象的な景観と歴史と伝説に彩られた文化的背景、信州の他の地域とは異なる気候的条件など、ほかのどこにもないワイン文化が醸成されることへの期待が寄せられています。ワイナリーの誘致や栽培に適した品種の開拓などにより、さらなる発展が見込まれるエリア。